エイミー・ビーチ/ピアノ作品集 (Amy Marcy Beach : Works for Piano) |
一般に「ビーチ夫人」として知られるエイミー・ビーチは、アメリカ最初の世界的女流作曲家でございます。 16歳でピアニストとしてデビューし、18歳で外科医のヘンリー・ビーチと結婚した後は、夫の要望に従って作曲に力を注ぎました。 19世紀の終わりに2つの大作、交響曲ホ短調(1896)とピアノ協奏曲嬰ハ短調(1899)を立て続けに発表し、女流作曲家エイミー・ビーチの名は世界的になりました。20世紀になって間もなく夫を事故で亡くしたビーチはドイツに渡り、そこで1914年まで過します。第1次世界大戦の勃発で本国に強制送還された後は、故国でアメリカ作曲界の長老的存在として生涯を送りました。 リヒャルト・シュトラウスやシベリウス、サティなどと同世代のビーチですが、ドイツ・ロマン派の流れを汲み、さらにスコットランドやアイルランドの民俗音楽の要素も取り入れたその作風から、20世紀的というよりは19世紀ロマン派の範疇に属するものと申せましょう。 ビーチは生涯の全般に亘ってピアノ曲を作曲しております。シューマンやブラームスの影響色濃い初期から後期の半音階的手法を多用した音造りまで、伝統的な技法の範疇で多彩な響きを追求しておりますビーチのピアノ曲、その魅力の一端をお楽しみいただければ幸甚でございます。 |
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◇背景画像提供:「自然いっぱいの素材集」様 | |
◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma |