マクダウェル/森のスケッチ 作品51
(E. MacDowell : Woodland Sketches, Op.51)

マクダウェルは19世紀末のアメリカ合衆国を代表する作曲家のひとりでございます。
同時代の作曲家としてはチャドウィック(George Whitefield Chadwick;1854〜1931)、フット(Arthur William Foote;1853〜1937)、パーカー(Horatio Parker;1863〜1919)などがおりますが、知名度の点ではマクダウェルがずば抜けていると申してよろしいでしょう。

マクダウェルは17歳でパリ音楽院に入学し、その後フランクフルトに移って当時の大作曲家ラフ(Joseph Joachim Raff;1822〜1882)に師事しました。10年にわたってドイツを中心に音楽活動を行い、西欧的なロマン派の作曲家としての地位を確立します。
1888年、28歳の年に、母国からの要望で帰国し、コロンビア大学音楽学部教授として教育に尽力しながら、夏期休暇を利用して旺盛な作曲活動も続けました。帰国後の作品には、それまでの西欧的なロマン主義的作風に加え、民俗音楽的な要素も取り入れられるようになります。

「森のスケッチ」は1896年、36歳の年の作品で、10曲から成る一種の組曲でございます。ニューハンプシャーのピーターバラで、自然に囲まれながら作曲されたということでございます。
ほとんどの曲が1分から2分程度の小品ですが、なかなかに味わい深い曲が集められている気がいたします。


 第1曲:野ばらに寄せて(I. To a wild Rose) 
 第2曲:鬼火(II. Will o' the Wisp) 
 第3曲:懐かしい思い出の場所で(III. At an old Trysting-Place) 
 第4曲:秋に(IV. In Autumn) 
 第5曲:インディアンの小屋から(V. From an Indian Lodge) 
 第6曲:水連に寄せて(VI. To a Water-Lily) 

◇あそびのエトセトラに戻ります◇
◇背景画像提供:自然いっぱいの素材集
◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma