プロコフィエフ/古典交響曲ニ長調 作品25
(S. Prokofiev : Classical Symphony in D major, Op.25)

プロコフィエフはいわゆる「神童」で、幼い頃からオペラを含む多くの作品を書いており、サンクト・ペテルブルク音楽院在学中にはその急進的な作風によって、当時のロシア楽壇の風雲児的扱いをされておりました。

1916年、第1次世界大戦中の不安定な社会情勢の中、そこから逃れるかのように、プロコフィエフは明朗快活な作品を着想します。「ハイドンが現代に生きていたら書くであろう曲」をコンセプトにして、1917年に書き上げれたこの曲に、作曲者は「古典交響曲(Symphonie Classique)」という題名を与えました。
1918年4月に初演されたこの曲は、それまでのプロコフィエフの急進的イメージとかけ離れていたため、聴衆には大きな驚きをもって迎えられたということです。
当初、プロコフィエフはこの曲を自身の正規な「交響曲」とは考えていなかったようですが、1925年にニ短調の交響曲を作曲した際、「古典交響曲」を第1交響曲と認め、ニ短調の曲は交響曲第2番とナンバリングしました。そういうわけで今日では、「古典交響曲」は交響曲第1番「古典」というタイトルでも知られております。

全曲は4つの楽章から構成されております。どの楽章もきわめて簡潔な音楽ですが、随所にプロコフィエフふうの尖鋭さが見受けられ、親しみやすくもドライな感覚を楽しめます。

ここで取り上げました編曲は、作曲家自身の手に成るものでございます。お楽しみいただければ幸甚です。


第1楽章/アレグロ(I. Allegro) 
第2楽章/ラルゲット(II. Larghetto) 
第3楽章/ガヴォット:ノン・トロッポ・アレグロ(III. Gavotte : Non troppo allegro) 
第4楽章/フィナーレ:モルト・ヴィヴァーチェ(IV. Finale : Molto vivace) 

古典交響曲 ニ長調 作品25・全曲連続再生 

◇あそびのエトセトラに戻ります◇
◇編 曲:S. プロコフィエフ ◇MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma