デュパルク歌曲全集
(Henri Duparc : Complete Mélodies)

ベルギー生まれの作曲家セザール・フランクは、19世紀後半のフランス音楽に多大の影響を及ぼした大家でございます。それまでオペラ、バレエなど娯楽作品中心だったフランスの音楽界に、シリアスで構成的な音楽を根付かせようと努めました。その孤高ともいうべき姿に惹かれてフランクのもとに集まったダンディ、ショーソン、ルクーなどの若い作曲家たちを「フランキスト」と申します。
デュパルクはこうした「フランキスト」の逸材でございましたが、30歳代に入ってから神経衰弱が昂じ、37歳からは精神疾患のため、ついに作曲できなくなります。さらに失明、身体麻痺にも見舞われ、85年という当時としては非常な長命を授けられながら、その後半生は作曲家としてはゼロに終わってしまいました。

デュパルクの残した作品はきわめて少数でございます。作曲家として活動した期間が短かったことに加えて、きわめて自己批判が強く、多くの作品を破棄したと伝えられます。
その中で、歌曲はある程度まとまった数が残されております。その数は17曲でございますが、これらはすべて楽譜として出版されておりますので、「あそびの音楽館」では、この不遇な作曲家のすべての歌曲を折に触れてアップしてまいりたいと思っておりますm(__)m

なお、「あそびの音楽館」版デュパルク歌曲集は、独奏弦楽器とピアノ伴奏という形でやってみたいと思います。 そのため、声楽の部分に多少のアレンジを加えておりますことを、あらかじめご了承願いますm(__)m

歌詞につきましては、藤井宏行様および武田正雄様の御訳を使わせていただいております。どうもありがとうございますm(__)m
また、各曲の詳細につきましては、「梅丘歌曲会館・詩と音楽」に詳しい解説が掲載されております。こちらもぜひご覧になってくださいm(__)m


 デュパルク歌曲全集・全曲連続再生 

【1868〜1869】
 悲しき歌 (Chanson triste) 
 ためいき (Soupir) 
 ミニョンのロマンス (Romance de Mignon) 
 ギャロップ (Le galop) 
 セレナーデ (Sérénade) 

【1870〜1879】
 戦いの起こった国へ (Au pays où se fait la guerre) 
 旅へのいざない (L'invitation au voyage) 
 波と鐘 (La vague et la cloche) 
 かけおち (La fuite) 
 エクスタシー (Extase) 
 エレジー (Élégie) 
 ローズモンドの屋敷 (Le manoir de Rosemonde) 

【1880〜1884】
 フィレンツェのセレナーデ (Sérénade Florentine) 
 フィディレ (Phidylé) 
 哀歌 (Lamento) 
 遺言 (Testament) 
 前世 (La vie antérieure) 

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◇背景画像提供:フリー写真素材Canary様
◇編 曲・MIDIデータ作成:Jun-T ◇録 音:jimma